少し雪乃の話。
地元中学校の後輩で、
彼女が通っていた頃の自分を振り返ってみると・・
生きてきた時間の約2/3は此の仕事をしていて、
ほぼ風景は同じだからパッと浮かんでこない。
どの楽曲を制作していたのか?それだとかなり思い出す。
それは面倒なので割愛。
どこかで擦れ違っていたと思う。と謂うか、
紗樹に訊いてみたら、よく通うマーケットに居て、
なんとなく記憶に残っている方だった。
今回、夏姫と雪乃それぞれ個別に動画を制作する事になった。
2班に分かれていて、僕は雪乃の動画に関与していない。
編集も紬がやると聞いていて、コンセプト指示以外は触れていなかったけれど、
紬が病気でダウンと聞いて急遽編集をする事になった。
長い素材を並べて全てチェックしたけれど、
フックになる箇所が存在しない。
コンセプトが伝わっていなかったり、撮り方が悪かったり、
たぶん確認を怠りながら撮り続けていたと思う。
数分に纏める事は出来たと謂うか、纏めたけれど、
新規動画としてはクオリティが低い。
うさぎやの協議で今回はお蔵入りになったらしい。
彼女の歌やダンスのスキルはあまり高くない。
6ヶ月経た今でも劇的に変化した訳でもない。
最も気になったのは経歴で、
派手な結果を残してきた訳ではないけれど、
諦めずに努力を続ける、続けられる性格が視えてくる。
その姿を最年長が見せられる事は稀。
期待通り、自主的に毎日事務所へ通って、
レッスンを受けていた。個人のトレーニングも然り。
僕の世代では夢を抱く事は当然で、
叶える為には努力も当たり前。それ以外の近道はないし、
近道のツケは後々払わされる事になる。
今は近道ばかりを探したり、圧倒的に継続時間が短い。
無意識に努力を避けていると謂うか、
自分が出来る事だけを遣って満足している。
此れは努力でもあると思うけれど、進化には程遠い。
信じてはいたけれど、
予想通り緩く考えていたり、サボっていたり、
彼女以外のメンバの成長は停滞していた。
そうなると彼女の努力は目立ってくる。
他のメンバを驚かせる事になった。
その影響で他のメンバにも火が灯る。
全員が努力をする事に気づくと、
彼女のパフォーマンスを凌駕していく。
全員のクオリティは上がった事になるけれど、
グループ内でのクオリティ差は最初に戻る。
クオリティが上がっていく分、努力する内容も難しくなる。
仲間を疑う事をしないから、
仲間の豹変に何度も泣いたと思う。
普通だとは思わないけれど、
今は仲間の気持ちを折ってでも自分だけを大切にする。
友達でも仲間でもチームでもなかった。
そんな事は知りたくないし聞きたくない事だ。
それでも彼女は折れなかった。
折れなかった人達が居たから、災いを解体して、
新しい形を模索する事へ移行出来たのだと思う。
ここ2ヶ月くらいは、
事務所で彼女を見掛ける事が稀になった。
ライブや活動が始まれば練習をする時間は激減する。
それまでに仕上げていく、仕上げてから始める。
それが当然だと思うけれど、不本意ながら気持ちを尊重する始まりになった。
最低限は整えていてもブラッシュアップには程遠い。
そこへ取り組める時間が確保出来る事は貴重で、
初期レッスンと同じくらいの時間が発生した。
ブラッシュアップをするか、現状維持にするか、そんな時間。
レッスンが始動して、自分に何を感じて、
動画の失敗に何を感じたのか。
僕なら考えるより動く時間だと思う。
答えは端的で、立ち止まれば進む事はなく、
歩くより走った方が同じ時間でも遠くまで行ける。
今を走っている人がヒーローであり、ヒロインになれる。
自己満足の向こう側に努力があり、
努力が自分を進化させたり、助けてくれる。
努力を継続出来る自分の姿を知っていれば、
遣るか否かしかない。彼女は知っている筈。
輝く努力をする人、もっと輝かせる為に努力をする人、
何を目指して、その為に何が必要で、どんな道を歩むのか、
同じ方向を視て一緒に走れたらチームになれる。
チームには相乗効果しかない。
何かと比べて何が足りないかと考える事は無意味で、
想いに何が辿りついていないのかと考えると、
彼女に不足している事は判易い。諦める必要はないし、
期待をしていても良いと思う。
いっぱい泣けば、それ以上に笑える事も増えると思う。
誰かではなくて、自分を視て努力をする事を忘れないで欲しい。
12.30.2025
halftime
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