11.24.2025

I Thought About You

とてもシンプルで面白いプラグインと出会って、
マスターバスに刺すプラグインを組換えた。
コンソールも含めて再構築。

目指す音だけを決めて、
ミックスを進めていたけれど、
その手法だと自分のテンプレートが嫌で出来上がる。
求めていた音だから間違いはないけれど、
少し物足りなさを感じてきた。

ゴール設定をしないで音を作る。
トラック数をなるべく少なくする癖が抜けなかったけれど、
そこも遠慮なく必要な分は増やした。
楽器本来の音をそれぞれ残しながらミックスをしてきたけれど、
どの周波数をブーストして、どこが不要なのかは全て判る。
それなら最初からブースト・カットを施せば良い。
そうなるとEQもコンプもそれぞれ合うものが変わる。

それぞれ処理を施して配置をしてみると、
それでもブースト・カットが足りない。更に微調整。
どんどん物足りなさは埋まっていく。楽しい。

埋もれてしまった音は、必要なかったと今までは思っていたけれど、
それは間違いで、聴こえなくても頭の中では鳴っている。
聴こえる様に処理していないから物足りなさが生じる。
極端にパンを振れば想像とは異なってきて、
定位置で必要なボリュームにする事が重要だった。

珍しくDAWが落ちたり、Mac自体も発熱したり、
今までのミックスより数時間余分にかかったけれど、
1曲の最初から最後まで集中が途切れない事、
鳥肌が立ったり涙が流れたり、琴線を叩く要素は色濃くなった。
端的に謂えば物語として完成度が飛躍した。

今後のミックス方針然り、全曲に施したいけれど、
今はその予定を組めない。残念。
身体とは別に気持ちの疲労度がとても高く、
此れは楽曲に引張られた証し。完璧。

此の声が欲しいな、此の表情が欲しいな、
楽曲に必要なものが明確に浮かんできた。
1曲でも録りたいと思った。


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